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ある男のsawaDのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.5
人は自分に嘘つけない生き物だから、たとえ別の戸籍を手に入れて周りにバレなかったとしても、上塗りというより積み重なっていくだけで、過去を完全に消し去ることはできない。ただそれでも、そうでもしないと、生きられない人達がいて。妻夫木くんがもたらす哀愁漂う空気によって、作品が厚みあるものに仕上がってた。そして柄本さんの存在感は唯一無二だと、再認識。

真相を突き止めることよりも、もっと大切なこと。その時間を共に過ごしたという事実。…とはいえやはり、呼んでいた名前がもし違うものだったら…よき思い出も、思い出し辛くなってしまう気もする。
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