このレビューはネタバレを含みます
おもしろいか?と言われたら回答に困る作品。
しかし、非常に考察しがいのある作品である。そういう意味ではよくできてるなと。
そもそも、主軸が"他人になりすます事"という時点でメタ的匂いがプンプンする。
あ…なんか、もう疲れてきた…w
宮崎で事故死した男は、名前の人物とは全く違う人物だった。
その男の正体を調べる事になった弁護士の城戸。
その男の戸籍交換の背景を調べる内、自身の在日朝鮮人3世という塗り変えたい出世を抱えていた城戸は、徐々に自分を見失っていく…
殺人犯の息子、家族に駄目男と阻害される次男、在日差別など、レッテルを貼られる事に苦しみ、別の人間になって違う人生を歩みたいと願う者達の悲しみの物語でした。
ラストに浮気された城戸は、温泉旅館の次男の半生を語る。城戸も他人になりすます事で自分を保っていたのだった…
「ある男」とは、作品中の人物だけではなく我々の近くにもいるのでは?
鏡や、真っ暗なTVの画面に曖昧に映るもう1人の自分の事ではなかろうか。
俳優陣の豪華さたるや!
中野太賀のチョイ役…w
出番あそこだけで、気持ち作るの大変だったろうな〜w
いいシーンでした。