ある男のqudanのレビュー・感想・評価

自分自身とは関係ない事柄で色眼鏡で見られカテゴライズされてしまう理不尽さがテーマ。
それを端的に表現するため、絶妙に嫌な奴たちが出てきて程よい緊張感を生んでいる。

それとは逆に「大祐」と義理の息子の悠人との間には、ノイズのない当人同士が築いた親子関係が描写されていてエモい。

弁護士の城戸の目線から「大祐」が一体何者なのかを探っていく流れなのだが、物語の主人公はあくまで「大祐」だと思って見ていたので、ラストの城戸のエピソードは蛇足に感じてしまった。