あん

ある男のあんのネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

名前はその人そのものでもあるが、
そのものではないとも言える。

名前を変えたら、外から見たら別人になれるのかもしれないけど、結局、自分であることから逃れられない。

犯罪者であれ、加害者の家族であれ、国籍変えたとして。
人間は変われるのかというテーマなのかなと思う。変わりたいなら変われると信じたい。

死刑囚の絵の展覧会の講師の言葉、自分の出自を気にする弁護士、詐欺師の
電源のついていないテレビに映る姿、窓や鏡に映る姿、工事現場のクレーン。モチーフの意味は全部分からないけど、変わりゆくもの、自分を映し出すもの。変わりゆくもののなかで、なにが本物でなにが偽物か。
自分の位置もよく分からなくなる


圧倒的な演技力の出演者がみごととしか言えない。原作より良かったかも。小籔さん、ほっこりで良き。

最後の展開はびっくり。
県外って言ってましたけど、って東京
今の奥さんって
彼も居心地の悪い家族から離れて
別の人間として生きているのかな。
それともひとときの逃避?
あん

あん