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ウェディング・ハイのoden8のレビュー・感想・評価

ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)
3.5
"選択地獄"
by 彰人

なんとも絶妙な幸福感が得られてもうたぞ。そんなつもりで観たんじゃないのに…。もっとバカリさんのネタのようにエッジが効いてると思ってたわん。

結婚式のあの独特のハッピー特盛な雰囲気ね。勿論、主人公は結ばれたお二人なのに。その宴に参加している人が、そのハッピー感にヤラれてもうて錯覚してまうんよね。われわれも主人公なんじゃないかと。そうなんだよね。それがまさにウエディングハイというヤツなのですよ。

この感覚に筆を走らせるバカリさんのセンスがめっちゃ好きだわん。視点やフィーリングが繊細で敏感なんだろうなぁ。
多くの人が気付いていないフリをするであろうことに、躊躇なく踏み込める肝の座りっぷりにも感服しちゃうよね。
あるあると、それに対するちょっと意地悪そうな見方のバランス感覚が堪らないよね。

そのバカリさんの棘をちゃんと残しつつも。より多くの人が飲み込みやすいようにオブラートに包んだ大九監督のセンスも光ってたよねん。キュートな演出と、ポジティブな後味がいいの。

結婚式に参加するそれぞれの人に、それぞれのドラマがある。それを群像劇システムで魅せてくれる。そのクオリティが高いもんだから、"ドラマでやっておくりよ〜ん"ってくらいにもっと欲しくなってもうたよね。ちょっとパンチ力には欠けたけど。その分、癒やされた気がするよね〜。

ワタシとボクの幸せな晴れ舞台
あなたの人生の1ページにお邪魔します
この日だけでも 誰もに幸せを
縁と円が結ばれる宴
ウエディングハイで祝杯を

Cast(役者·キャラ) 4
Story(物語) 3
Architecture(構成) 3.5
Picture(画) 4
Acoustic (音) 3
24-8
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