物理的な「さがす」以外の「さがす」が割とショック。時系列を遡る形式で、真相を見せていくのだが、そこにいたるまでの精神的に追い詰められるところとか、一線超えてからの、一見普通に見えながらも、多分どっか壊れてしまった精神を抱えながらの、どんどんまずい方向に話が進む様がキツい。
子供と大人の狭間にいた娘が、その現実を知り、静かに受け止める様が。
佐藤二朗のいつもの素っ頓狂さが成りを潜め、あまりにもな現実に、目がビー玉みたいな鈍い光をたたえてこっちを見てくるのが恐い。
大阪弁は意外にも割と下手やけど、それも気にならんくらいに、なんとも言えん濁った光の目をしてくる。
なんかすごい。
娘役の俳優さんが、リアルな容姿かつ、打ちのめされながらも、現実を受け止める強かな面も持つ少女をとてつもなく上手く演じていた。
「空白」の、あの娘さんか。
クセ強親父の娘の役を席巻やな。
