すみ

さがすのすみのネタバレレビュー・内容・結末

さがす(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

感想をすぐに言葉にするのが難しい。

「やっと見つけた」
逃げ切った先で最愛の娘に見つかってしまったとき、父は絶望しただろうか、それとも、安堵しただろうか。

特殊な性癖を持つ人間。罪を犯した人間。死にたいのに死ねない人間。一生それを抱え続けるのはまさに生き地獄だ。
「やっと解放される」一瞬の表情にたくさんのことを考えさせられてしまった。生きるってそれ自体が難儀なことだ。
佐藤二郎が無音の中で叫ぶシーンは、辛さがこれでもかと伝わってきて思わず涙ぐんでしまった。

最初の20円万引きから始まる「どうしようもない父親としっかり者の娘」という構図から、後半になるにつれて印象が変わっていくのが見事で、展開が最後まで予想できなかった。
もし私が父親の知らない一面を見つけてしまったら、どうなるのだろうか。
彼氏がいい子なのがちょっとだけ救われたな。
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