『彼方から』がヴェネツィア映画祭金獅子賞に輝いたメキシコのロレンソ・ビガス監督作品。本作もヴェネツィア映画祭コンペ入りしている。
なかなか優れた小品といった感じ。これは評価されるのも分かるな。『彼方から』は金獅子賞にも関わらず公開されてないから作風とかはよく分からなかったんだけど、語り口はとてもしっかりしていて画面の美しさもあるとてもバランスのいい映画だなと思った。
あの男が言ったことは真実なのか、それとも裏切らせないための嘘なのか…
少年はあることを仕出かしてしまうけど、それについて安易に解決を示さないあの終わり方には納得。
工場労働者への搾取、麻薬カルテルといったメキシコが抱える闇も含みつつ、緊張感ある映画になっていてとても面白い。