壁ノ語

ロスト・ドーターの壁ノ語のレビュー・感想・評価

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)
3.6
「人生の夢」と「叶えたあとの白昼夢」

不快な顔や仕草をしながらなぜ蝉を触る?すぐ窓を閉めない?人が尋ねて来たとき人形を隠さない?なぜ招き入れる?そういう奇妙さが散りばめられている。カメラのアングルもたまに不穏な動きをする。

夢を追う女性は結婚も出産も実質無理だ。大抵夫のサポートは受けられないし育児もワンオペになる。20代で必死に頑張って夢に近付き始めるのが30代。40代でようやく手にすることができる。ここぞという大事な時期に夫と子供の世話など無理なのだ。夢を追う女性にとって夫という存在は鬱陶しさしかないし子どもは無限に時間を奪おうとする。子どもに限ってはそういうものなのだから全く罪はないが夢の進路を邪魔してくる夫が捨てられるのは致し方ない。

感想として、漠然とそういう言葉が浮かんだ。
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