エコ

パワー・オブ・ザ・ドッグのエコのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.8
ピアノレッスンしか知らないけれどジェーンカンピオン監督らしい映画。
ずっと見続けたいと思わせる美しい映像と、人間の不穏な一面を見せてくれるストーリー。

主人公は、男らしさ、男尊女卑、差別があたりまえの時代・社会に生きて来た。この時代だからこそ彼は頑なに隠し続けなければならない秘め事があった。
それを知ってしまった義理の甥との微妙な関係があり、最期には思わぬ結果が待ち受けていた。
淡々と描かれるストーリーに、人の弱さと冷酷さがうまく編み込まれている。映画らしい映画。秀作。

主演のベネディクトカンバーバッチは、シャーロックホームズ役などで観ていたがそれらとは全くの別人。生きづらさの中で精一杯虚勢を張って生きていく男の刹那さと弱さを上手く演じていた。
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