普段、合わなかった映画を説明台詞がうざいとか演出があざといとか文句を言っている癖にこれは本当に集中しないと読みとれなかった。
集中力には自信がない方だし深夜だったのもあり途中ウトウト。
疲れている時に観て良い映画ではなかった。
もう1回ちゃんと観直したい気持ちになり、翌日またしても深夜の鑑賞。
二度観ると全然一回目に読み取れていなかったことに気付いた。
というかこの映画当たり前のようにもう一回観る気にさせられるのが凄い。
レビューや解説を読ませてもらうのもとても面白い作品。
話が難しいとかではないけれど、とにかく登場人物の心の機微を読み取ったりあれは何をしていたんだろう?とか考えさせられる。
教養のあるフィルの感じの悪いマウントが想像していたより陰湿だった。
印象的なローズのピアノの練習中にフィルがドアを開けて卓越したバンジョーの音色を聴かせるシーン…
嫌すぎて感動してしまった。
この映画の内容を何年後かに忘れていてもこのシーンは覚えていそうだ。
彼について少しずつ分かってくると、印象も変わってくる。
彼自身もマッチョイズムの被害者なのだろう。
強くあらなければいけないという抑圧はその人の自尊心を傷つけ、人生を変えてしまう。
そして本当の自分は誰にも見せられず、秘密の場所でそっと自分に帰る。
強くなることと弱さを否定することは違うのだな。
フィルからはそんなことを感じた。
そして、華奢な印象のピーターの行動の一つ一つが物語においてとても重要で、実は一度目の観賞で彼のいくつかの動きを見逃していた。
そこ観てなきゃわからんよと自分でツッこんだ。
評論家の人の着眼点や皆さまのレビューをさらに読みこんでもう一度観てみたい。
そして加筆したり、スコアをしれっと5点に直したりする可能性大。
そういえば大好きなトーマシン・マッケンジーさまが出ていた!
今後も応援しよう。