さくらん

パワー・オブ・ザ・ドッグのさくらんのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.3
単館上映だった為スケジュールが中々合わず、一度は見るのを諦めた作品。
アカデミー賞効果で東京でもまた上映され、観に行く機会ができた。

全体的に、超保守的な田舎社会で人の出入りも限られた封鎖的な社会を描いた作品。
財力があるか、強く出たもん勝ちな風潮。

ベンさんは美声とつぶらな瞳が特徴。
粗野な男をどう演じるのかと思っていたが、周りに強硬な態度で接しながら、表に出せない複雑な事情を抱える牧場主を、なるほどの演技。

あそこまで偏屈で、生けるモラハラ人間だと、気に入られている人間は楽だろうが、敵意を向けられる方はいたたまれないし、精神的にかなり追い込まれるだろう。

息子のピーターは、フィルに迎合している様に見せかけて上手く取り入った。
酷い態度を取るフィルから、母を守った様に見えるが、同時に研究対象をどんどん大きくしていくキャラ通りのサイコパスに化ける恐れもあり、将来が末恐ろしい。

キルスティンの容姿は賛否あるが、私は彼女が、ずっと2の線で活躍している事を不思議に思う派…(すみません)。