ガルベス

あのことのガルベスのレビュー・感想・評価

あのこと(2021年製作の映画)
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中絶が違法化されていた1960年代のフランスで、勉学に励み将来を見据えていたはずの大学生が望まぬ妊娠をしてしまったために多大なる苦悩を背負いある決断を迫られていく。

様々なキャリアの選択肢が待ち受けていたはずが、道行きが一変。
個人としての願望が当時の倫理観によって有無を言わさずに圧殺され、追い詰められていく主人公の様がやるせない。

あまりにハードなモラルの問われ方が提起されるのだが、セクシャリティとはまた別の、産む性である女性にしか分からぬ領域を描いていると思うので、男の私にはおいそれ評価ができない映画だと思った。
何にせよ誰しもが観るべき作品。
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