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Another World(英題)
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『Another World(英題)』に投稿された感想・評価

[ヴァンサン・ランドンの仕事と家庭の板挟み闘争記] 50点

2021年ヴェネツィア映画祭コンペ部門選出作品。ヴァンサン・ランドンを主演とした『ティエリー・トグルドーの憂鬱』『At War』に連なる労働者階級の苦痛に満ちた戦いシリーズの一本だが、これらの作品がカンヌに登場したのに対して、本作品はヴェネツィア行きとなった(主人公がホワイトカラーだから?)。冒頭で描かれるのは弁護士を挟んだ離婚調停の話し合いだ。ヴァンサン・ランドンと彼の元妻サンドリーヌ・キベルランが向かい合い、仕事を家庭に持ち込んで破壊した工場長とその妻が言い争う。二人は仲が悪いわけではないようで、なぜここまで話が拗れたのかを続くシーンんで解き明かしていく。場面は変わり、今度は職場で部下を60人くらい辞めさせろという言い争いをしている。今度は休憩中に機械を触って怪我をした作業員(部下)について現場で言い争いをしている。家に帰ってもパソコンに向かって頭を抱え、食事も画面にかぶりつきながらだが、なんらかの障碍を持つ息子との交流もあり、家族生活をないがしろにしているわけでもなさそうだ。

様々な立場の人間の間で板挟みになる中間管理職という、何と言うか、ほぼ『At War』と同じなんだが…という一言で片付けたくなるほど二つの作品は似ている。ランドンがスーツを着ているか作業服かの違いだけなので、正直混ざってても分からないと思う。とはいえ、本作品では争い/交流が大きく分けて対家族、対部下、対上司の三種類存在し、それらを同時並行で進めていくので、テンポは良い。前作のような人と人のボケた頭の間から主人公を覗く、みたいな煩いショットはないが、その分記憶に残るようなショットもなく…
2.6
【経済の悪魔に残された人間味】
『ティエリー・トグルドーの憂鬱』で労働者を描き、『En Guerre』で労働者と経営者との間で板挟みになる労働組合の男をヴァンサン・ランドン主演に描いてきたステファヌ・ブリゼ監督新作は、遂に経営層へとメスを入れた。経営層に近い中間管理職を描く本作は、集大成ともいえる生々しい会話劇へと仕上がっていた。

正直、本作は映画的運動の面白さは全てカットされているといっても過言ではない。経済の悪魔による冷たく生々しく人が切り捨てられ、孤独が広がっていく様子をひたすら連ねていく。ヴァンサン・ランドン演じる経営層の男フィリップ・ルメスルは、会社優先の生活を送っていたため家族には冷たい風が吹き荒れている。会社の方は、リストラやレイオフで人を切る必要がある。上司ポジションの人が、「この部署は潰しても構わないよね」と言い始め、少し踏みとどまろうとするも、数字的論理を前に無力で、リストラ、レイオフの方向へと転がる。頭を抱えながら、家とオフィスで数字と睨めっこする。面談では、部下たちは激しく抵抗をみせるが、数字という決定的事実を自由自在に操れば簡単に粉砕できる。だが、果たしてこれで良いのかと僅かながらの良心が悩む。

象徴的なシーンとして、子どもが操り人形で遊ぶ場面がある。これは人を操っている存在であるフィリップ・ルメスルが実は経済システムを前に操られていることのメタファーとして見ることができる。経済社会に操られている彼が、僅かながらの時の中で家族と笑みを浮かべる。人間味はまだ残されていることを強調する場面に少し惹き込まれた。とはいえ、『En Guerre』ぐらいの動きはほしかったものがある。