アラシサン弐

ベルファストのアラシサン弐のレビュー・感想・評価

ベルファスト(2021年製作の映画)
4.3
不穏と平穏が同居してるタイプの好きなやつ。

これある意味コロナ禍の状況と通ずるものがあるというか、滅茶苦茶ヤバい事態が身近で起きて自分たちも巻き込まれてしまう可能性が出てきても、それでも対策しながらも日常は経過していくし、学校の宿題も出るし家族と映画館にだって行く。

それに少年にとって気がかりなのは、好きな子と仲良くなれるかとか、従姉妹との万引きとか、何より家族と今まで通り一緒にいられるかとかで、あくまで抗争そのものよりも抗争で変わってしまいそうな日常を不穏さが付き纏ってはいるけどほのぼのした思い出で描いているのが逆に心情に訴えかけてくるし、これがリアルだよなと思う。

冒頭の理想郷みたいなベルファストが壊されてく場面で、これシンドラーのリストみたいなきっつい場面続くんだろうか、と身構えていたらALWAYS三丁目の夕日みたいな監督の素敵な思い出紹介みたいな場面がずっと続く。

あと少年が微妙に馬鹿なのもより穏やかな雰囲気を作ってて良い。
たしかに洗剤は環境にいいからね。
アラシサン弐

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