想うこと。
北アイルランドの宗教的な対立による、人の愚かさ理不尽さがもたらす紛争。その対局で、小さな問題はあるけども心豊かに幸せに暮らす家族。主人公の9歳の少年バディを通して、同じ人間が行う矛盾を子供の純粋な発想や視点でハッとさせられる。
とにかくバディが凄く可愛いし、彼を取り巻く家族がほんと素敵。大好きなシーンがたくさんありました。好きな子と席順のくだりとか、おじいちゃんとの会話とか洗剤とか。
特に、大好きなシーンは家族と一緒に映画館で「チキチキバンバン」を観賞するところ。観賞前のおばあちゃんとの会話後の例のシーンはみんな可愛くてしょうがない。さらに劇中、映画のシーンがカラーで再現されることで、バディにとっての映画が特別なものだったんだなとさらに感じることができる。スクリーンに描かれた世界は色彩鮮やかで夢のような一時だったんだろうと思い、それを観ている自分も同じ気持ちじゃんって、少し励まされた気分にもなりました。
紛争も映画も家族の幸せも同じ人間がつくるもので、少しでも他者を想像して想うことができればこんなに素敵なのにってメッセージを勝手にもらいました。いい映画！
