Lily

ベルファストのLilyのレビュー・感想・評価

ベルファスト(2021年製作の映画)
4.2
「"言葉"が分からないのは、
話を聞こうとしないからだ」
っていうおじいちゃんのセリフに
この映画の伝えたいことが詰め込まれてると思った

カトリックとプロテスタントが
まるで家族のように共存するベルファストの街は、
プロテスタント過激派の台頭により危うくなる、、

宗教、宗派、民族、言語、人種など、、
"違い"があらゆる対立を生み、紛争や戦争に繋がる。
対話を通して分かり合えないのかな というのがこの作品の1番のメッセージだと感じたし、
大学時代 国際政治などを勉強した私も深く共感できるところだった。


その他の点では、
カラーで始まり、タイトルバックでモノクロに変わる演出は、
タイムスリップ感を増幅させるよい仕掛けだと思った。

また、政治的なメッセージ性が色濃いながらも、
きれいな構図の画が多いし、時に同級生への恋に悩んでたりする子どもであるバディの目線で描かれるから、
かなり取っつきやすい作品でもあると感じた。


政治的かつ普遍的なメッセージ性があるのはもちろん、深い家族愛が感じられる作品でよかった。

22・033
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