ご都合主義の権化のような作品。
月が墜ちるということからスケールのでかいディザスター映画かと思いきや、さすがはローランド・エメリッヒ、と申すべきでしょうか。
月にあるものが潜んでいた、という設定ですが月ごと地球にぶつけるって、月を動かすことができるテクノロジーがあれば、自殺攻撃など必要ないですよ。なんというか「月が堕ちてきたらやばいよね」という発想ありきで、その理由やら無理やりこじつけた感じです。「インディペンデンス・デイ」なんかもそうですよね。「ある日巨大なUFOが世界中の主要都市の上空に現れたら？」と発想は面白いが、なぜか人類の通常兵器で殲滅できてしまったという不思議さ。
月が軌道をそれ、地球が壊滅的な破壊に見舞われ救いがないというシンプルなつくりのほうがずっと面白かったでのはないかと思う。YouTubeに「メタボールスタジオ」というチャネルがあって、天体の地球への衝突をCGアニメーションで描いた作品を公開していますが、そちらのほうが面白いですね。
ハル・ベリー、パトリック・ウィルソン、ジョン・ブラッドリー、マイケル・ペーニャなど主要キャストが豪華で、彼らのパフォーマンスでなんとか最後まで見れる作品ではありましたが、有能な俳優たちの無駄遣いとも言えます。
（2022年7月30 PrimeVideoで視聴）
