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世界で一番美しい少年のしのネタバレレビュー・内容・結末

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

「世界で一番美しい少年」と称されて、その美しさゆえに消費され続けた人。音楽をやりたかっただけの少年が突然オーディションに出場させられて、そこでヴィスコンティに裸になることを指示されてる姿は彼の戸惑いの表情もあってグロデスクに感じた、、その後の性的搾取も、日本での仕事では薬を飲まされながら働いてたのも見ていて胸が痛かった。

『ベニスに死す』以降は勿論、それ以前の環境も壮絶で、映画の後半では彼の人生について知れた。失いすぎてもはや生きるのが楽、のような言葉に悲しくなったな、、娘さんのオーディション映像へのコメントでちょっと救われた。

最後に母親の詩の朗読が流れながら、『ベニスに死す』の眩しい海に佇むタジオと、現在のビョルンが仄暗い海を見据える対比が印象に残った、、それでもどちらのビョルンも素敵で美しいと思ってしまう自分になんとも言えない気持ちになる〜〜 
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