銀行強盗が起こる一部始終を傍観者として眺めるお話
最近リューベン・オストルンド監督にハマり始めたが、この監督の10分程度の短編作品もやはり意地が悪くて面白い。
銃を持った男二人が建物の中に入る。建物内では銃声音や悲鳴が聞こえる。が、外側から建物を眺める傍観者は、常に安全な立ち位置にいるため、中で事件が行われていることに興奮しカメラを構える。
誰もがカメラを持ち始めたが故の弊害なのか、安全な位置にいる傍観者は事件そのものよりも、「カメラで記録すること」を重視するようになった。そんな状況を、定点カメラというさらに傍観者の立ち位置で事件の一部始終と事件の傍観者を眺める皮肉性が凄い。一応、この映画を見る我々自身もまた傍観者であるのだ...