2022年 17本目
23歳の若き天才クライマーの姿を追ったドキュメンタリー。子供の頃にADHD判定されて学校に馴染めなかったと母親が話す姿と、登攀してる最中の本人の異常に繊細な集中力が見事に一致しており、一般的にマイナスと取られる事がプラスに転化するタイミングもあるのだとよく分かりました。
ともかく自由な主人公。ドキュメンタリー撮られてるのに、単独登攀したいから付いてくるなとブッチしたりとめちゃくちゃ、そりゃ社会の中では生きていけないはずだ。良くも悪くも芸術家タイプ。画家が微細なタッチや大胆な筆致に神経を全集中するかのように、踏み出す次の一歩に全神経どころか生命の小間切れすら与えながら踏み込んでいるかのような頭おかしいアタックの数々。
岩だけの山を登るのはまだ安全。と同じくトップクライマーのアレックス・オノルドさんが作中のインタビューで言うのが良くわかる、岩と氷と雪が混ざった絶壁を登っていくド変態。画面で観てるだけなのにあまりに異次元な映像でタマがスーッてなりました(汚い言葉ですみませんがホントにそうなったんですよ)。
