緑

アウシュヴィッツの生還者の緑のネタバレレビュー・内容・結末

アウシュヴィッツの生還者(2021年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

アウシュヴィッツから生還したボクサーが
昔の彼女を探す話。

過去はモノクロ映像なことには
大瀧詠一「君は天然色」、
庇護者の存在には
「ペルシャン・レッスン」、
生還者であることには
「シモーヌ フランスで最も愛された政治家」を
思い出した。

「ペルシャン・レッスン」と違い、
本作の庇護者は庇護しきらない。
「シモーヌ〜」と違い、
本作の生還者は英雄扱い。
当たり前だけど、
人によって国によって
いろいろなんだな。
多くの映画を観ることに
数をこなしているだけではと
自問自答することもあるが、
数をこなしているからこそ
いろいろだと知ることができているとも
考えられるかもしれない。

ナチスの連中に殺されるくらいなら
同胞に殺されたいと願って
賭けボクシングのリングに立った友人に
涙を誘われた。

自分は戦争で伴侶を亡くして
もう二度と会えないのに、
生きていることを信じながら
昔の彼女と再会したいと思い続ける旦那と
暮らすのは嫁としてしんどいだろうに、
よく耐えてきた。
すごい。
でも戦争のトラウマへの認識が
恐らくは子どもかわいさで浅くなっていて、
プラマイゼロかなぁ。

再会した彼女との湿っぽすぎない
大人な会話はとてもよかった。

ボクシングを扱った映画には
相変わらずハズレなし!
緑