このレビューはネタバレを含みます
2022年29作品目
島本さん原作はヒロインの胸に秘めた熱い気持ちを丁寧に丁寧に描くのが好きで、実写映画は欠かさず観てきた。
『よだか』見にくい鳥のことだったのですね。(恥ずかしながら誰かの名前かと…)
自分をよだかと思い心を閉ざしてきたアイコが前に進む、あまり好きな言い方じゃないけどイマっぽい作品だった。
出会いも親しくなるシーンも、素敵だなと思うところをゆっくり丁寧に描いているのが印象的だった。
けど、なぜか登場人物の感情が見えにくい点が気になった。
特に飛坂の気持ちの移り変わりが読めず、どこを見て何を考えているのかこちらに委ねられている感じがした。
役どころもあるけど、繊細な作品だからこそ、もっとこちらに訴えかけてほしかった。
細かい点は原作を読んで補完しようと思う。
私も今作は原作未読(というが先に映画を観たかった)なのでなんとも言えないけど、作中、アイコと飛坂の間に役柄とは違うなんとなく隙間があるなと思っていたらパンフレットを読んで納得。
原作が大好きで強い思い入れがあった松井さんに対して、あえて読まなかった中島さん。
私は俳優ではないので役作りに口出しはできないけど、そこの温度差がもう少し一致したら良かったのになと思う。
作品は素晴らしいので。
カムカムでもピュアな桃太郎を演じた青木柚くんが個人的にベストアクトでした。