ぺー

キリング・オブ・ケネス・チェンバレンのぺーのレビュー・感想・評価

3.9
映画 キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2023)アメリカ/83分
監督.脚本 デビッド・ミデル
主演 フランキー・フェイソン

Filmarksオンライン試写会にて。
深夜に観るモンじゃねぇ……胸糞悪い。
2011月11月19日にアメリカで実際に起きた態度が悪く差別発言と暴力的行為を繰り返す白人警官達が双極性障害を患う精神病患者の黒人、元海兵隊員のケネス・チェンバレンを殺害した事件。もうあらすじの時点で殺される事が分かっているため何が起きたのかが具体的に描かれている。
就寝中に医療用通報装置を誤作動させて警察による安否確認からが悲劇の始まり。
特に後半に勢いが怖かった。全身がゾワゾワして変な気持ちになった。
精神障害で被害妄想で苦しんでいて身を守るのに必死なチェンバレンに物語が進むにつれ共感できた。
あと、新人警官のロッシ。彼は唯一チェンバレンと心通わせようとしていた白人警官、でも新人だからって舐められて馬鹿にされて......上司の白人警官共はジョークやヘラヘラしてて、園子温とか大橋孝史みたいな馬鹿かよって。
お互いが考えすぎてしまったのだろうか。
一番嫌だったのは、有罪を受けた警官が1人も居なかったことだ。
残された家族が一番残酷だよな。
誰もが平等に分かち合える世の中なんて決して来ないんだろうな。
日本だと分かち合えそうなのに、日本国民アホだから無理だな。
上司に従え?馬鹿か?とっさに冷静な判断をくだせる年齢関係と経歴ない奴が一番正しいわ。
サポートセンターの電話すら聞こえなくなったチェンバレンが悲しかった。
精神障害の患者と警官だけのやり取りかと思っていたけど、周りを巻き込んだ感情が物凄く籠った作品だった。
報われて欲しい、そうずっと観ていて願っていた。
誰もが平等に意見を言い合える世の中になりますように。
ぺー

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