すずや

キリング・オブ・ケネス・チェンバレンのすずやのレビュー・感想・評価

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80分ノンストップ、傍から見れば警察のやってることは滑稽極まりないのだけど、それを正当化できてしまうような社会構造が背後にあることがしっかりと感じ取れる骨太さがあってすごくよかった。
ケネスの年齢からして、海兵隊にいたのはベトナム戦争のころだろうか。確か、軍人の中でも人種のヒエラルキーは存在して、黒人の方がより多く戦争の傷を負っている、というのがあったはずだ。彼は60年代や70年代も知っているのだろうから、白人警官に対する敵意も当然のことだろうと思う。
ただ、今を生きる白人警官までがその差別構造に飲み込まれることが、絶望でしかない。当然のように差別を温存する組織。この構造に自覚的に戦っていかなければ何も変わらない、これが「おかしい」と言えないなら何も変わりはしない…っていうのがすごくキツかった。
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