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キリング・オブ・ケネス・チェンバレンのOMCのレビュー・感想・評価

3.8
事実に基づく映画。
警官がドアをガンガンと叩く音と、ケネスの補聴器がハウリングを起こして発するキーンという不快な音によって、映画を見ている間、ずっと不安な気持ちにさせられる。
事件の根底にあるのは、黒人に対する差別意識、住む場所による偏見、精神疾患への無理解、そして履き違えた正義感。
自分たちのやっていることがおかしいんじゃないかと声を上げる人間もいるが、大多数の声にかき消されてしまう。
これって、最近見た「福田村事件」と同じ構造だと気づいた。
人間は、サルだった頃から、食べ物にありつくため、外的から身を守るため、群れるという本能を持っている。そしてそれには異質な者を排除するという副作用もある。
一体いつになったら気づくのでしょうか。知恵と良心で変われることを願ってやみません。
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