マグルの血

KAPPEI カッペイのマグルの血のレビュー・感想・評価

KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)
3.0
終末が来なかった日本で終末の戦士はどう生きていくのか。

くだらねー映画が観たい気分だったので鑑賞。原作ちょっと読んだことあります。デトロイト·メタル·シティ大好きです。若松先生は何気にメディアミックスが多い。

所謂北斗の拳的な世界が来ると信じて疑わなかったおっさんと子供達。終末世界に備えて何十年も経ったが未だに平和なまま。そして組織は解散し、現代社会に解き放たれた終末の戦士達はどうなっていくのかが本作のテーマ。

一歩間違えれば主人公勝平をはじめとした終末の戦士たちは、カルト教団の集団拉致監禁事件の被害者みたいなもの。いや、間違えていない。被害者です。
ずれた価値観を見直しつつ、青春時代を取り戻そうとする姿が泣けます。
泣けません。おっさん達の痛いコスプレショーです。

これはマンガだから面白いのであって、実写でやると地獄なんですよ…。役者は演じているだけなので、実際の皆様は全然違うから、本当の姿みたいなものが透けて見えてしまう。仕事とはいえ大変だよなあって邪念が生まれてしまう。ああ、だからメディアミックスって苦手なのかもってちょっと再認識できました。

その邪念って根底から間違ってるってわかってはいるんですが…。結局のところ説得力というか、ある一定のラインを超えるとおもしろくなってくることもしってるので、この作品は私の中の基準は超えることができなかったということで。

あと若松先生のマンガってどぎつい下ネタで笑いを取るところがあるから、昨今の規制事情を考えると実写化って向かない気がする。原作どうなんでしょうか。読んでみようかな。

ギャグマンガの実写化は危ない。

2024年 61本目
マグルの血

マグルの血