福福吉吉

ユー・アー・ノット・マイ・マザーの福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.0
◆あらすじ◆
ハロウィンの前の週に高校生のシャーの母のアンジェラが自動車を残して失踪する。祖母や伯父が心配する中、翌日の夜にアンジェラは無事帰宅する。シャーは妙にフランクに接してくるアンジェラに違和感を覚えるが、気にせず過ごしていた。しかし、アンジェラの行動はどんどんおかしくなっていき、シャーは恐怖を覚え始める。

◆感想◆
失踪して帰ってきた母が以前と異なる姿を現していく恐怖を描いた作品となっており、多くの困難を抱える娘に母が輪をかけて迷惑をかける姿がなんともいたたまれない感情が湧きました。

ストーリーの最初に祖母のリタが赤子を火をかける儀式を行っているシーンが描かれており、ストーリーの根幹に儀式的な何かがあることが示されます。

主人公の高校生のシャーは勉強のできる優等生であるものの、周囲から虐められており、かなり内向的な女性として描かれていて、母のアンジェラに少し距離を置いているように感じました。

本作のストーリーの肝となる母のアンジェラなのですが、失踪前の状態として「疲れた状態」としか描かれていないため、失踪後に変わったと言われてもどこが変わったのかサッパリ分かりませんでした。その後、人間としておかしい状態に変わるので問題はないのですが、もう少し失踪前のアンジェラの姿を描いて欲しいと思いました。

そして、アンジェラの奇行が始まるのですが、映像として怖さを感じるシーンが少なかった気がします。一心不乱に踊る母は実際に観たら怖いとは思うものの、私は少し冷めてました。それよりシャーに対する不良学生たちの虐めの方が度が過ぎていて怖かったです。

終盤近くになって「火」の役割が大きくなっていくのですが、もう少し儀式の話を映像で欲しかった。ラストに雑に終わらせた感じがしました。

普通に面白かったと思います。もっと面白くなった気がしてもったいない感じでした。

鑑賞日:2024年2月27日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
福福吉吉

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