眼鏡の錬金術師

雨を告げる漂流団地の眼鏡の錬金術師のネタバレレビュー・内容・結末

雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

ペンギンハイウェイとかのスタジオコロリド石田監督作品。

小学6年生の航祐と夏芽。
今は「お化け団地」と呼ばれる取り壊しの決まった建物に、過去2人は住んでいたらしい。

お化け団地へおもしろ半分で潜入した小学生たち。そこで航祐のおじいさんのカメラをめぐって2人は大喧嘩。次の瞬間、大雨が降り、お化け団地は海に漂流した。なぜか団地に最初からいたのっぽ君という謎の少年。

かくして漂流生活が始まった。食料はだんだん無くなり、皆疲弊していく。その上事故の可能性も高くて危険がたくさん。怪我人も出るが、脱出方法は分からないまま。
団地は沈み、イカダで逃げる。終盤は取り残されたのっぽと夏芽の救出劇。

のっぽはさしずめ団地の化身で、建物たちの墓場に向かっていたのかな。そこへ巻き込まれてしまった少年たちといった具合か。

ちょっと仲良くなったかと思えば、基本ずっとケンカしてる。まぁ、未熟な小学生だけで漂流したらこうなるかもな、と。

特に夏芽がめっちゃウジウジしてて腹立つね。のっぽも連れてくってごねるのもウザいし、なんでこんなに建物にラブなのかさっぱり。団地にぞっこんの特殊性癖の夏芽をなんとか振り向かせる航祐も大変だな。俺なら速攻見捨てる。ずっとヒール役のレイナが言ってることのほうが人間らしいし正しかった。
結局のっぽの自作自演みたいな感じだったし、マジで迷惑な妖怪って感じ。
レイナと遊園地のエピソードは良かったな。

タイトルとか設定はキャッチーで素晴らしかったと思うんだが、主人公2人にずっと共感できなかったのは痛かった。
まぁでも石田監督のつくるキャラっていつも共感しにくいから今に始まった訳じゃないけどね。

作画はキレイで良かったね。廃墟マニアは楽しめるかも。