マクベスの方眼のレビュー・感想・評価

2021年”The Tragedy of Macbeth”。シェイクスピア戯曲をコーエンが映画化。モノクロ、スタンダードサイズ。ドイツやロシアの古典映画風。スタジオ撮り、舞台劇のようだが、手前と奥を活かした構図と動き。シンプルに作って、科白劇のもつ独特の面白さが際立つ。独白で心情だけでなく、背景や進行も語る。CGの霧・水・烏。現代で作る方法論、引き算での教科書と言える。「蜘蛛巣城」よりも、マクベスは理知的、レディ・マクベスの心の揺れもよく見えた。