来夢

聖闘士星矢 The Beginningの来夢のレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)
2.8
観ないつもりだったんだけれど、公開当時に、原作ファンからのほうが高い評価を得られている。みたいなネット記事を読んだので、表面上は分かりにくいコアなファンが喜ぶような映画かもしれない。という興味が膨らんでしまい、少しの期待を抱いて鑑賞。初めて自分の意志で欲しいと親にねだって買ってもらった漫画が聖闘士星矢の5巻(当時の最新巻で、4巻までは近所のお兄さんのうちで読んでた)。何度も読み返して思い入れも多く、それなりに聖闘士星矢好きだと思うそんな俺の感想は……
いや、なかなかにツマランが。本当に一部ファンの評価高いのか? ちょっとレビュー漁ってみよう……。うん、どこにも高評価してるファンが見当たらないんだが。マジ、あの記事なんだったの。
ということで、いったんそのことは忘れて、映画のレビュー。
原作ものは原作通りである必要は必ずしもない。ようは面白ければいいと思うわけよ。原作とは違ってもいいんだけれど、それ以前に、まず星矢という日本人主人公(新田真剣佑)が韓流アイドルみたいな化粧でダンスという名の中国拳法みたいなのの使い手であるというよく分からない謎設定が謎すぎるしカッコよくない(真剣佑がかっこ悪いのではなくキャラとして)。っていうか、新田真剣佑って空手結構凄いんじゃなかったか? 空手でいいじゃん。ストーリー的には星矢vsカシオスのところで、最初のトーナメントまでも行かない序盤中の序盤。無理に詰め込んでストーリー進めるより、冒頭にしっかりと時間をかけられるっていうのは、ドラマをしっかり描きながらもアクションも沢山やれていいことのはずなんだけれど、ドラマが浅くあまり面白くない。深そうにみせるためか無駄な展開や演出が多い。コスモだシルバーって専門用語がたいした説明もなく連発され、ファン以外に優しくもない。別に原作が深いかって言ったら深くないんだけれど、原作準拠じゃないならもっとなんとか出来たでしょうよ。自分の力を制御出来ないから親に殺されそうになるって、聞いたことあるようなストーリーいらないから。べつに浅いストーリーでいいしシンプルでいいから、もっと熱くなるような心に訴えるものをくれまいか。コスモが燃え上がるような。クロスデザインはアメリカ人の好みに合わせたんだろうけれど、マーベル作品のデザインとかを見る限り、もう少しかっこよく出来たはずだよね。全体的に美的センスが足りていないんだよなぁ。どこを切り取っても国籍もよくわからないし。マリンさんはちょっとかっこよかったけどね。作り手の原作好きって気持ちは所々で伝わってはきたけれど、やっぱり漫画の実写化は難しいね。
来夢

来夢