このレビューはネタバレを含みます
リジョー・ジョーズ・ペリッシュ監督の『ジャリカットゥ』もまた他に類をみない逸脱したイカレ映画だったのだが、本作の掴み所のなさは本当に度肝を抜かれる。
犯人を追ってジャングルの奥地へ潜入していくという導入ではあるが、実際見せられるのは田舎の風土に馴染もうと苦戦するおっさん二人組。その村人達も何か変なのだが、じゃあどう変なのかというと難しい。ただその交流が本当に馬鹿馬鹿しくて面白い。
しかしそんなコメディ雰囲気も束の間、何か違和感が生まれてくる。作品として一切突っ込む気のない違和感みたいのがばらまかれ始め、何も分からないままに"月"のようなものに吸い込まれて終わる。
正直意味が分からない。まだジャリカットゥの方が分かるレベル。
面白いかはちょっと分からないのだが、この突き放される感覚は悪くない。
インド映画への偏見を持つ人にこそ見て欲しい。