たむ

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーのたむのレビュー・感想・評価

3.2
スーパーマリオのアニメーションの映画化で、イルミネーションが製作というのは理想的な座組で、楽しい成功作です。
久々にスーファミを引っ張り出してゲームをやりたくなるほどで、ある意味任天堂の術中にはまる感じです…。
ゲームであれ、漫画であれ、小説であれ、原作に立ち返ってみたくなるというのは、原作ものの成功ポイントだと思います。
世界映画史上の大コケ代表作である実写版のマリオから30年。
今回はしっかりと任天堂の監修、コメディアニメーションとしては世界最高レベルのイルミネーションが、ハイテンポをキープして92分でしめたのも好感が持てます。

現実からファンタジーへの移行の面白さもあり、ニューヨークの地下というアイディアはなるほど、ありそうと思えるのも良かったです。
現実のシーンが長く、ステレオタイプな描き方に若干不安なスタートでしたが、あの世界に入ってからのハイテンポは凄まじいです。
ピーチ姫を守られる、あるいは救いに行くという物語ではなく、侵略に対して戦うプリンセスにしているのも現代的です。
あくまでも、スーパーマリオ「ブラザーズ」というテーマに絞って、家族の物語として描きます。
圧巻は『マッドマックス』なマリオカートのシークエンスです。
様々なマリオのゲームを引用して展開しますが、あのマリオカートを『マッドマックス』にしたのは最高の表現ですね。
たむ

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