サスペンス映画だと思って観たら、微妙な作品だった。
原題『Two O'Clock Courage』は、邦題『午前2時の勇気』(別の邦題『二時の勇気』)は、アンソニー・マン監督による記憶喪失もの。
殺人事件に関与していると思われる記憶喪失の男が、女性タクシー運転手とともに事件の真相を探るドラマとなっているが、サスペンス的要素は希薄。
サスペンス映画というよりもコメディ・タッチという感じがした。
映画は、深夜の街角で、女性タクシー運転手が怪我している男と出会う場面から始まる。彼を病院に連れて行こうとするが、ポケットに入っている持ち物から、殺人事件に巻き込まれている疑念。女性タクシー運転手と記憶喪失男は、2人で真相を突き止めようと、あちこち探り始めるのだが……。
本作では、記憶喪失の男の正体が判りそうで判らずに、その正体が二転三転する。
それを新聞記者が自社デスクに電話して、「さっきのは違って、実は……」というのがコメディ風。
物語のカギとなる「記憶喪失の男」の正体が、あまりインパクト無いので、作品全体としても盛り上がりに欠けた気がする。