鰹よろし

シン・ジョーズ 最強生物の誕生の鰹よろしのレビュー・感想・評価

1.1
 サメの体内にある抗がん物質を人類のがん治療に役立てるべく、サメの遺伝子を変異させる実験を行っていたところ、案の定サメ様が大暴走。海中を蹂躙するに留まらず人類が闊歩する陸上にまで侵攻を開始してしまう...

 「ディープ・ブルー」や「シャークアタック」辺りに始まったのだろうか、起源が定かではないがサメを扱ったがん研究ネタは定番というか鉄板で安心安全安定設計許容範囲。

 前半の舞台となる施設の概要や内部構造は隠す気もなく「ディープ・ブルー」且つ「MEG ザ・モンスター」で、サメとの駆け引きは「パニック・マーケット」もガブっといったのだろうか、これもまだ潔い。

 しかしなんやかんやあって舞台を陸地に移す後半が大問題。ネタが思いつかなかったのか、端から考える気も無かったのか、ヘビとかワニとかクモとかアリとかネコ科動物とかゴリラとか恐竜とか、大作からB級以下から散々どこかで誰かがこれでもかあれでもかと捏ね繰り回したネタをコピペし、しかも何も考えずに画だけをサメに置き換えた焼き増し旋風脚にはちょっと参ってしまう。

 サメである必要性を感じさせない、なんか序盤からもうサメ関係無くなっちゃってるのはござれだし、サメブームで量産されているあんなやこんなのよりも凝った造形及びCGは魅せられるものがあるものの、

 あらゆるところからシチュエーションだけ拝借して無思考でペタペタと継ぎ接ぎしているに過ぎない、プライドを感じない芯を感じないシーンの連続は許容できないよ。中国十八番のコントとの相性も最悪で、この界隈特有のツッコミネタ映画としても機能しなくなってしまっている。

...この手の作品が好きな人ほど話題に困ってしまうんじゃなかろうか。


「ディープ・ブルー」シリーズ...「シャークアタック」(1999)...「ブルーサヴェージ」(2004)...「キングコング 髑髏島の巨神」(2017)...「MEG ザ・モンスター」(2018)...「ランペイジ 巨獣大乱闘」(2018)...「メガ・クロコダイル」(2019)...
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