ヒロ吉

モスル~ある SWAT 部隊の戦い~のヒロ吉のレビュー・感想・評価

4.2
DVDにて字幕観賞。

あらすじは紛争が続き廃墟と化したイラクの都市モスル。
新米警官であったカーワは任務中、武装したISISの襲撃に遭う。
絶体絶命のピンチであったがジャーセム隊長が率いる部隊がその場を制圧してしまう。
カーワがISISに家族を殺された事を知った隊長はカーワを部隊に引き入れ、任務を遂行しようとする。
しかし、なかなかカーワに任務の内容を明かさない隊長達。行く先々で銃撃戦に遭う中、倒れていく仲間たち。
果たしてひた隠しにしている任務とは…というもの。

いつ?どこで?爆撃に遭うか?
はたまた銃撃戦になり誰が?命を落とすのか分からない。
ただひたすらに緊張感が続く戦争映画。
女子供なんて関係なし。
これが実話を基にした話とは…

製作が『タイラー・レイク-命の奪還-』『21ブリッジ』のルッソ兄弟。
硬派な作りにエンタメ性を兼ねた物を製作している印象やったけど、今作はひたすら硬派。
銃撃戦時のカメラワーク、カット割り、音共にドキュメンタリー映画を見ているかの様な臨場感のあるもので余計に怖く感じられた。
(特にクライマックスの戦闘シーン)

優男な感じであった新米警官のカーワがたった1日でこんなにも顔付きが変わるのかと思う程、勇ましくなっていく。
『ボーダーライン』では狼になれなかったエミリー・ブラントがベニチオ・デル・トロと同じ狼になってしまった様な映画であった…

そして任務の内容…街を再建させる為に必要なもの。
確かにそうだ。これを失くして街の再建などあり得ない。
なかなかグッときた…
エンドロールもずしんとくる。

この様な話が現実に起きて欲しくない。
でも実際ウクライナ国内ではこのような事が起こっている。
戦争はもう映画の中だけで描かれる過去の物になって欲しいとただ願うばかり…
ヒロ吉

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