ポールトーマスアンダーソン監督脚本作品。アンダーソン作品の中ではストーリーもシンプルで設定も身近だ。だが登場人物は誰も彼も個性的で決して70sの回顧で終わる作品ではない。時代設定が70sだが時代に捕らわれない魅力がある。
ゲイリーは15歳だが、25歳のアラナを積極的に口説くし、思いついたアイディアを実行し、やり遂げる。その素直さ、自由さがどの時代にも通じる魅力かもしれない。
2人とも相手への当てつけのように他の恋人を作ろうとするがその度に2人の距離が縮まり、確固たる愛が育まれている様が見ていて良かった。『パンチドランクラブ』よりこっちの方が好みかも。
人間の内面を描ききる作品が多いが、今回は基本的な欲や愛にフォーカスされていたのではないか。
