音声が無くなってしまった既存の映画を復元させる。母親だからといって、夢は諦めずに敬意を払いつつ。
この映画を観て真っ先に何かの映画に似ているから観ていられると思ったのは、「永遠の0」と「ドライブ・マイカー」ですね。勿論私の主観ですが、目の前の壁にぶち当たった時に「己の信念を貫く」のは男性だけでは無い。そういうことを言っている映画だと思います。
それに女性が「映画を撮る」というのは、今では当たり前ですが、子供を育てながら映画を撮るのはそう簡単なことではありません。例えば、別作の「SHE SAID」でも記者の仕事をしながらも子育てをする描写を見ていて、頭が上がらない気持ちにさせられます…。
それに、60年代当初のことを考えると世間的には、あまり良いイメージを持たれなかったというのもあったでしょう。
あと、ポスターに書かれたキャッチコピー「あなたが いてくれて ありがとう」。この言葉こそ、この映画そのものだったと思います。
