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珈琲時光のodyssのレビュー・感想・評価

珈琲時光(2003年製作の映画)
2.5
【小津へのオマージュ映画だがやや退屈】

台湾の侯孝賢監督が小津安二郎へのオマージュとして作ったという映画。

台湾に生まれ日本人の養父母に育てられた若い女性(一青窃)が東京で暮らすさまを描いている。特に大きな事件が起こるわけでもなく(ただしヒロインは妊娠しており、結婚せずに子供を生もうと考えているという設定)群馬県の養父母宅に帰省したり、東京で調べものをしたりする日常が淡々として、小津的な構図を意識的に用いて作られている。 

率直に言って、やや退屈だった。日常が意識的に日常化されていると、かえってリアリティを失ってしまうものだが、この映画はそのあたりに陥穽が敷かれているような気がする。説明を省きすぎているのも一因かも。
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