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ジ・アンダーテイカー ~呪いの館を脱出せよ!~のLCのレビュー・感想・評価

3.6
面白かった。

いわゆる脱出ゲームなのだが、WWEの、とりわけ「アンダーテイカーの活躍」や「ニューデーの物語」を知ってると、より面白いかもしれない。
実在のレスラーたちが織りなす物語ということで、分岐先の結末を見たくなる。この時、分岐が単純なおかげで、キーとなる選択肢まで戻って、改めて物語を追う作業がめんどくさくない。これが大変良かった。

3人のうち、悪堕ちへの誘いにアンダーテイカーくんが直接関わらないのはコフィくんなのだが、これは実際にWWEでニューデーが分裂しそうになった仲間割れ事件を描いていて、「もしあの時の仲間割れで本当にコフィくんが悪側に堕ちていたら…」を想像させたりする。
アンダーテイカーくんは何でそのハンマーを所持しているんだ。そのハンマーは、そうだね、HHH (トリプルエイチ)くんを象徴するアイテムだね。HHHくんは最もアンダーテイカーくんを葬った人の1人である。骨壷の破壊にそのハンマーを使うのは、知らなくても違和感を感じない自然な演出だが、知ってると「やっぱ彼を打ち破るにはHHHの力が要るよな!」とニコニコできる点でもあったりするんだね。
また、最後の決戦は「アンダーテイカーといえばこうだった…!」と思い出が刺激される場面が結構あったりする。例えばビリビリのエフェクトとか。たぶん記憶の中の雷と近い描写になっていると思う。2021年の技術なら、もっと綺麗にしたり威力を増した表現にしたりは勿論できただろうけれど、アンダーテイカーくんが活躍した懐かしい当時の雷を描いてくれている印象。
白目に関してはたぶん、アンダーテイカーくんだけが自力で行なっており、他の人はエフェクトの力を借りているのかな。綺麗な白目はアンダーテイカーくんの印象的な特技だよね。
そして瞬間移動に関しては、今年のレッスルマニアでも見たー!とテンションが上がる。ロック様が背中を取られていたね!鐘の音が聞こえてくるぞ。

グッドエンドに行く為に、ニューデーがみんなで団結することが条件になっていることが、個人的にはとても好き。
喧嘩して、お前は弱いんだと色々な人に煽られて、それでもコフィは「ニューデー」として闘い勝利を掴んだ歴史を持っているわけで、今は違う場所に所属する人もいるとはいえ、3人は今でも仲良しである。
この、「ニューデーの仲間を大切にする歴史」を反映してくれているんだと感じられて、素直に嬉しかった。
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