ダンケルクのような戦争の恐怖を感じる内容とはまた違い、様々な戦時中の利権の中で「科学」とは？という点についてオーペンハイマー氏の目線から覗く静かな作品です。まさに冒頭のギリシャ神話「プロメテウスの火」そのものです。
政府、軍人、科学者と、それぞれ権力を持った者同士の会話はとても難しく、やはりある程度歴史的背景や当時の政治思考等を知っていればより深味が増すと思います。
日本で上映が未定なのは、歴史的背景もあるかと思いますが、それ以上に見応えのある翻訳をする難しさが影響しているように感じます。とはいえ、真意はさておき日本人としては不快になるシーンも少なからずあります。
流石IMAX用に撮影しているため、画は綺麗ですし音響の迫力が強烈でした。キャストも見たことある名俳優ばかりです。
