原爆の父と呼ばれたオッペンハイマーの半生、ノーランの手によって映画としてとてもクオリティの高いものになっていた。
話は公聴会を起点に過去と回想が目まぐるしく展開していくノーラン構成。人として女性にだらしなく、自分勝手なところもある。人間らしさを感じ彼に惹き込まれる。そして大義の為に原子爆弾を発明したのではないと分かる、科学者の性。アインシュタインとの出会いがなければ、ユダヤ人でなければあのような結果にはならなかったのではないか。
アメリカの軍部がずっとドイツやソ連しか見ていなくて、原爆を落とす会議のシーンは日本人として震えた。
後半は科学者としての罪と罰、ノーベルと同じように苦悩していて、さらにソ連のスパイ容疑をかけられ。てっきり原爆開発で終わると思っていたので180分も納得の丁寧な映画だった。
Dolbyで2回目観ました。1回目より分かる。
そしてルドウィグ・ゴランソンの音楽がとてもとてもカッコいい。原作読む時流します。
2024年 36作目