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オッペンハイマーのぺーのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
映画 オッペンハイマー(2024)アメリカ/180分/R15+
監督.脚本 クリストファー・ノーラン
主演 キリアン・マーフィー
   エミリー・ブラント
   マット・デイモン
   ロバート・ダウニー・Jr.
   フローレンス・ピュー
   ジョシュ・ハートネット
   ケイシー・アフレック
   ラミ・マレック
   ケネス・ブラナー
音楽 ルドウィグ・ゴランソン
原作 カイ・バード
   マーティン・J・シャーウィン

シネマサンシャイン会員になりました。
年会費税込500円だそうです。
昨年から日本で物議を醸していた作品がようやく公開。まぁ確かに公開遅れても観て分かったけどしゃあないわ。
初回IMAXレーザー/GTテクノロジーのh列にて鑑賞です。
原爆の父と言われたJ・ロバート・オッペンハイマーの半生を描く伝記作品。
ちなみに広島、長崎の原爆の事も描かれていたが、伝記作品という枠の中では十分に描けていたので良かった。
京都は文化が尊重されてるから破壊しなかったとは驚いた。
被災に合われた方々や関係者には申し訳ないが、残念ながらそういう作品では無いのだ。
彼の核を作るという葛藤というより、作ってしまった恐怖だった。
何より恐ろしいのは行動前の想像である。
トリニティ作戦で核実験を成功させて、栄光のはずだったが、作ったもので人々を殺して手が血塗れになっているように、彼には焦りがあったのだ。
オッペンハイマーは浮気癖があり、全裸しかイメージない元カノの事がまだ好きなのに今の奥さんと家族を作っている&他の女性にも手を出す=恐ろしく怖い沢山の人が死ぬ核だと認知しているのにナチスにも勝てるし戦争も無くなるし米国がリーダーとして活躍できる。
後から自分が後悔する事を知っているのに行動してしまうのが深かったな。
元カノが薬で自殺して苦しんでるのは自業自得だった。
アインシュタインに放った言葉、めっちゃ両者傷ついたやろうな。
長年の物理学の結論が大量殺戮兵器だなんて、「我々は破壊した」って科学の人達からしたら相当ショックな一言だろう。
ただ本作は3時間の中で、学生時代から原爆開発に取り組む経緯と、スパイ容疑を受けたオッペンハイマーの機密保持許可をめぐる聴聞会、アメリカ原子力委員会委員長ストローズの公聴会という3つの時系列が交差して進んでいくので正直ダルすぎた。
特に話としては難しすぎる。
3時間の中でメインはほぼ会話劇なので核実験の迫力を味わうのならほんの一瞬であるので、好き嫌いかハッキリ分かれそうではある。
特に前半は核実験まで、後半は尋問ばかりして同じ部屋の繰り返し圧迫面接のようなシーンが続く公聴会(または裁判)前半も会話シーンは結構退屈だったが後半よりはマシだった、ラストカットは優秀。
IMAXで観るべきか否かかに関しては、別にそうでもない。音響がまず大迫力で席が揺れるのでオッペンハイマーの考えているシーンや葛藤しているシーン、核実験のシーンなんかはIMAXの価値がある。
残念ながら会話劇だったので期待以下だったが、観て損は無かった。
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