大好きなクリストファー・ノーランの新作、ようやく観ることができた。
今作を配給してくださったビターズ・エンドさん本当にありがとうの気持ち、、、
本国公開から何ヶ月も遅れての日本での公開。日本の被害の描き方や本国での反応など、多くの意見や様々な憶測が飛び交う中、早くこの目で観て自分の頭で考えたいと思っていた。
ようやく自分の感想が言えるの嬉しい､､､
トリニティ実験が成功した時の表情、広島、長崎への攻撃が成功したことを知らされた時の表情、スピーチ中に突然目の前の人の顔面の皮が剥がれたように見えた時の表情、感情を表す言葉が少ない中、みるみる表情が変化していくというキリアン・マーフィの演技力が凄い。今彼自身が何を思っているのか、惹き込まれながら観てしまった。
日本への被害を具体的に描いていないっていう意見を日本公開前から沢山見てきた。
実際本編を観てみると、確かに直接的な日本の被害の映像はなかったものの、オッペンハイマーの表情や発言、幻覚だったり、ヒル達が行っていた日本への原爆投下反対の署名運動とか色々な場面から原爆投下が非人道的であったかを見ている私は受け取ることができたと思ってる。
観るにあたって、自分なりにロバート・オッペンハイマーについて調べてはいたけど、その時代がどんな状況下だったのかとか多くのプレッシャーを抱えていたのかは知ることはできていなかった。今回映像を通して、オッペンハイマーを取り巻く人々や状況を少し理解することができた気がする。
相変わらずIMAXカメラでの映像はえげつないし、ルドウィグ・ゴランソンの曲がマッチしていて凄かった。
トリニティ実験の緊迫感はもはやホラー並みに怖かった。なんて恐ろしい兵器を作り出してしまったんだと苦しくなった。
何事も知ろうとすることが大切なんだなと改めて思った。日本の背景だけじゃなくて世界の背景を知って初めて全体を俯瞰した上で理解して考えることができるんだと思う。
｢面白かった｣とか簡単な表現ができない作品だけど、観て本当によかった。
