ななぽん

オッペンハイマーのななぽんのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.7
公開初日に先輩と後輩と鑑賞。
時系列ごちゃまぜなノーラン節は炸裂していたものの、史実ゆえに解釈の幅は小さくて誰にも分かりやすかった気がする。(ノーランフリークから見たら物足りないのかも。)
こんなことを言ったら不謹慎なのかもしれないけれど、トリニティ実験のシーンはまるでスペースシャトルが打ち上げられたかのような不思議な浪漫と高揚感に胸が躍った。
一方でオッペンハイマーの科学者としての優秀さと人間的な不完全さの不均衡も冒頭からずっとあって。「罪悪感」を抱くか抱かないかということ、「罪悪感を持っている」という言い訳は卑怯だということ、痛烈な妻の台詞が時系列を超えてグッサグッサ来るわけですよ。
欲求や好奇心や探究心を突き詰めた先に得るもの、失うもの、負うべきものを考えさせられるイイ作品だったと思う。好き。
あと、やっぱりフローレンスピューの存在感はどの映画を見ても本当に凄まじい。大好きな女優。
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