もつ

オッペンハイマーのもつのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

全米公開から8ヶ月も経って公開されるとは、去年の今頃は全く思ってなかった。言うても会話劇だし(他ノーラン作品よりは)期待してなかったものの、思った以上に引き込まれた。

特に前半〜トリニティ実験後にかけて。研究開発に邁進しつつ、差し込まれる爆発シーンも相まって緊張感ある。トリニティ実験は言わずもがな。
原爆投下後の苦悩では、何度か出てきていた畳みかける音がオッペンハイマーへの賞賛の足音だったと分かると同時に、それが爆発のフラッシュバックと重なる演出が印象的だった。
何度か出てくる「大気に引火して世界中に燃え広がる」説が核拡散のメタファーなのに途中で気づいてハッとした。公聴会のシーンからは正直セリフ追いきれず。

想像してた以上に「日本」が連呼される脚本だった。主役=ヒーローの文脈で捉えられることも海外ではあるだろうけど、海外でも日本でもノーランの意図をちゃんと汲む形で丁寧に鑑賞されてほしい作品だと思った。


ストローズがアインシュタインにスルーされて根に持つのは、やっぱりどうしても今年のアカデミー賞の出来事の裏返しとして思い出してしまうな…

テラーがストレンジラブ博士に似ててキューブリック愛感じた。
もつ

もつ