Kyota

オッペンハイマーのKyotaのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.3
この監督さんは傑作しか作れない監督さんなの?もちろんテネットやらインセプションやら全く理解できない映画はあるけど、これらも傑作って言ってる人が多いからきっとそうなんだろうなあって。本作も量子力学の難解さはもちろん、登場人物の多さとその人間関係の複雑さも相まってなかなかの難しさでしたけどね。

上映時間の長さもすごいけど、内容もとにかくすごい。特に実験シーンのカウントダウンのシーンが秀逸で、全然大袈裟じゃなく、こっちもまるでその場にいるような錯覚さえ感じるようで。IMAXじゃなくても音もすごく怖くて、あそこはほんとにいろんな感情が湧き出て全身が震えた。IMAXだったら鼓膜破れちゃわないか心配。

音といえば、全編に渡り無音の時間がほとんどなく、常に音楽が流れてて、そのような演出もこんな長い映画なのに飽きなく観ることができた要因にもなってて。とにかく緊張感のある音響の畳み掛けが凄まじかった(あとで音楽家みたらハンス・ジマーさんじゃなくてびっくり)。

この映画をこの国で公開することに多分いろいろ大変だったのかなあとは思いますが、ここまで凄い映画はなかなかお目にかかれないないかもです。

2.5→3.0→3.0
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