このレビューはネタバレを含みます
序盤に理論と実験のよくある対立軸を意識させときながら、問題はその枠のずっと外、人間の中で起きているって感じかな
最後の問答とかまさにそれ。
オッピーは、原爆の大気への引火が本当に起こらないのかを理論だけでは最後まで埋めきれず、不安を抱え続けていたのが前半。
原爆の最終実験の際に引火現象は起きなかったため、爆発の瞬間安堵するわけだが、実際には原爆という存在そのものが人間達に引火し世界中に広まっていく。
それを理解しているオッピーだからこそ、一人称が最後のセリフだけweだったのが気持ちよかった。
このweにどこまでの人間を含めるかがメインメッセージ。
そのためには最後のセリフを言う相手は、計画に関わったんだか関わってなかったんだか微妙な立場にいたアインシュタインでないと駄目だった。
構成すごいなこれ。