ドルビーシネマにて。
バーベンハイマーのこととかキャストたちの振る舞いとかがあったりしてもちろん色々不安はあったけど、クロ現のインタビューとか初日観た人たちの感想を見て、忌避するほどではないかもしれないと思えたので観ることにした。観ることを忌避しないだけであって色々モヤついていることは引き続きある。
少し前に放送してた映像の世紀も見てあったので軸1(カラー)はそれなりにすんなり見られたけど、軸2(モノクロ)の流れはなんとなくしか理解できていないと思う。終盤さすがに人の名前が多すぎるし顔を覚えるのも得意じゃないので全てを把握するのは諦めた。人物の復習してモノクロパートだけもう一度観たい。
クロ現の時にナレーションでやたら一人称視点と言っていたのをふと思い出して、軸1はオッペンハイマー自身の視点がメイン(本人が見たこと)だからカラー、軸2はほとんどオッペンハイマーがかかわっていない(第三者の記録によるもの?)だからモノクロなのかなと思った。軽く調べた感じカラー映画自体はMGMミュージカルとかであるけど主体になったのはもう少し後らしいので。
緊張の高め方がさすが上手いので、前半はいかにして実験と爆弾作成を成功させるかという目標に観ているこちらもなってしまって、時折その結果どうなったかを思い出して自制するのを繰り返してた。成功の瞬間は、そりゃあ当時の科学者本人たちにとってはもちろん喜ばしいことなのはわかるけど、見ていてスーッと自分の熱が引いていくのがわかった。プロメテウス。
そして一番キツかったのはやっぱり目的地の選定会議 どこに落とすか、被害はどれくらいか、もう結果がわかっているので誰が何を言おうとどんどん胃の辺りが沈んでいく 京都は避けようなんて焼け石に水
量子力学の話というかひたすら理論を研究するtheoristのことが初耳じゃなかったんだけど何の作品で知ったんだろうな……軽く調べたけど博士と彼女のセオリーは観てないしな…ベネの方のホーキングか…?
キャスト、概ねみんな良かったと思う
特にマットデイモン、出演作たくさん観ているわけじゃないけど今回かなり好きだった
ジョシュハートネットかなり好きかもと思ったんだけど微妙な作品しか出てないんだな…ブラックホークダウンはあんまり覚えてないし
ダウニーにはどうしてもarrogantであるという思い込みがついてしまっているなと思った、この印象の脱却(私が)は時間がかかりそう
ケネスブラナーが毎回救世主か伝説の人的に現れるのなんか笑ってしまう
トルーマンがゲイリーなの全く気が付かなかった……
あーーでも女性陣がなんかみんな微妙じゃなかった?フローレンスピューもエミリーブラントも他で素敵だなと思った作品はあるので役者よりもホンや演出の悪さだと思うんだけどどうですか?クレジットで探すのをすっかり忘れていたがインティマシーコーディネーターがしっかり仕事してくれてなきゃ本当に困ると思った肌色場面もあってだいぶキツかった 全裸会話までは耐えられたけどあの座位、の背景におじさんたちがいるの、つまり撮ってる時は見えてるじゃん、というのがマジでキツかった
落下の解剖学でも思ったけど私はやっぱり法廷ものが好きなんだな(This is not a trial.)
どう転んでもノーランだしホイテマだし、映像作品としては物凄いインパクトなのはもうお墨付きである 水の波紋の扱いが好きだった
気づいたら3時間一気に走り抜けている構成もさすが。ロスアラモスに到達するまでが明らかにテンポ速くてすごかった
ドルビーシネマだと冒頭も冒頭の轟音に椅子も震えてとてもテンションが上がったけど、慣れるまでは賑やかな場所での会話がだいぶガサガサして聞こえづらかったのと、最終実験周りで緊張がどんどん高まるのでひとつ前の小さい爆発だけで無駄にビクッッとしてしまったりしてちょっと周りに申し訳なかった 無音→爆音があるのはわかりきってたんだけど苦手なものは苦手…
ベッドに横たわってる時に光がギュンギュンするやつをノーラン本人がやってるって写真まで見てしまったのでそれとか背後の棚が揺れてるのとか全部「本当にやってるのか…」ってチラついてちょっと面白かった
あ、ロスアラモスを見ていてアステロイドシティのことがずっと脳裏によぎり続けていたので見返したい