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オッペンハイマーのTanakenのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.7
ノーラン映画の中で、オッペンハイマーがいちばんわかりやすかったと思う。
オッペンハイマーというタイトルだけど、
「核分裂」のオッペンハイマー視点と
「核融合」のストローズの2つの視点の映画だと、冒頭で説明してくれる!わかりやすい!

映画を見やすくするのに、補助線を引くなら、
①オッペンハイマーが原爆開発に成功したのが1945年
②小さな部屋で行われる査問委員会でスパイ疑惑を晴らそうとするのが1954年(キリアン・マーフィの老けメイクが似過ぎなので、オッペンハイマーの写真を調べてほしい)
③ストローズが上院による公聴会で質疑に応答しているのが1959年(モノクロのRDJが出てくる場面)
※バゴプラさんから引用加筆
https://virtualgorillaplus.com/movie/oppenheimer-explained/

歴史物でありながら、サスペンスであり、時系列を巧みに操り、たくさんの登場人物が出てきて、基本的には核実験以外の場面以外は会話劇なのに、180分全く飽きずに、最後に物語が融合していく語り口は、これぞノーランの集大成という気持ちにさせてくれました。そりゃ、アカデミー賞いっぱい取るよ。
視覚効果賞はゴジラ-1.0だったけど、インセプションもインターステラーもTENETも取ってるのに、オッペンハイマーがノミネートすらされなかったのは、ゴジラとオッペンハイマーが戦って、オッペンハイマーが勝ったら、えらいことなるもんな。
やっぱりノーランなのでIMAXで観るのがいちばんと思ってIMAXで観たんだけど、IMAXで観るのは映像よりも音響のためと思ってるので、大正解でした。

(マンハッタン計画にトルマンという物理学者が居た事を不勉強にして知らなかったので、トルーマン大統領と混乱した。)
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